下剤を飲んで痩せるというダイエット方法もありますが、これは間違った使い方です。
そもそも下剤を使って減るのは、体内の水分だけです。
一時的に水分のぶんだけ体重は減りますが、水を飲めばすぐに戻ってしまいます。
それだけではなく、他にも身体への弊害が出る危険性もあります。
下剤ダイエットで摂食障害になる怖さ
どんなに痩せても満足できなくなり、食べる量を減らす、果ては何も食べられなくなるのが摂食障害です。拒食症は食べられなくなる症状で、過食症は拒食症の反動で食べ過ぎてしまう病気です。
全く正反対の症状に見えますが、どちらも病気の根っこは同じです。
摂食障害になると、とにかく体重を僅かでも良いので減らそうとします。
拒食症だと食べていないので出ないのは当然ですが、便が出なくて気持ち悪くなり、下剤を乱用してしまうこともあります。
過食症は食べたものを出したい気持ちから、嘔吐や下剤乱用を繰り返してしまうようになります。
下剤乱用の弊害
下剤を使い続けていると、薬に対して耐性ができる、つまり薬が効きにくくなります。
するとどんどん量を増やさなければいけなくなります。
すると、吐き気が高まったり、電解質の異常でナトリウムやカリウムのバランスが崩れてしまうこともあります。使い続けることにより、低カリウム血症、高尿酸血症、脂質異常症、低血圧、高カリウム血症、などが起こることもあります。
ダイエットはそもそも健康的に痩せるのが目的ですから、道に外れたことをしているようなものです。
便秘が激しい時だけ使うならOK
と言っても、つらい便秘で1~2週間便が出ていないというのであれば使っても良いでしょう。問題なのは習慣的に使い続けてしまうことだからです。
市販の下剤は、腸を刺激して無理やり動かして便を排出させるタイプが多いです。
そのため、体質によっては吐き気や下痢が起きてしまうこともあります。
しかし、何週間も出ていないく状態が続くと、体内の老廃物が捨てられずに毒素が溜まってしまう可能性があります。
この毒素によって肌荒れが起こったり、具合が悪くなってしまうこともあるので、その問題を解消させるために使うのであれば問題ありません。
ただし、薬に頼らずに自力で排泄できる体つくりに取り組むことが大切です。
いつまでも薬に頼っているのではなく、腹筋をつける、食物繊維の多い食事をする、適度な脂肪分を摂る、など便秘解消に役立つ生活習慣を身につけましょう。